虫歯の治療希望で来院されました。
歯の間にあるむし歯は型取りが勧められることも多いですが、今回は削る量をできるだけ少なくしたいということでプラスチックの充填で終わらせました。治療方法も材料もいろいろとあるから患者さんも何がよいのか悩んでしまいますよね。
プラスチックの治療は、長持ちしない、虫歯になりやすい、などいわれることもあるようです。確かに、セラミックス治療に比べると強度は弱く、吸水性は高いため、長持ちしにくいといわれるのにも一理あるかもしれません。しかし大きなメリットもあります。それは、歯を削る量は圧倒的に少なくて済み、接着強度が高いことです。口の中で直接形を作り硬化させるため、複雑な場所でも材料を詰めることが可能になります。また、それはすなわち修理も可能ということです。材料が割れてしまっても、口の中で補修することができます。そして、しっかりとした手順で行えば接着強度はかなり高いため、材料が脱離するリスクを減らすことができます。個人的には、一概にプラスチックの治療がセラミックスより劣るとは思いません。適材適所で、患者さんの希望を聞きながら治療を組み立てることが大切なのかなと思います。
ただ実際には、治療前に相談してすべて決定できれば良いんですが、削ってからじゃないとわからないこともあるし、治療中はできるだけ唾液も入れたくないから話してるわけにもいかないですし。ある程度事前に相談して、患者さんの意向を聞いてから、後はこちらに任せてもらうしかないのかなぁ、と思っています。
